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疾患活動性の評価

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総合指標と各臓器の評価

SLE(全身性エリテマトーデス)の疾患活動性には、いくつかの評価方法があります。欧米では、SLE-DAI(SLE-Disease Activity Index)やBILAG(British Isles Lupus Assessment Group)などが活動性の判定基準として評価されています。

SLE-DAI(2002年にSLEDAI-2Kに改訂)は、9つの臓器における病状を24の項目で評価するものです。当てはまる病状の項目にそれぞれ設定されている点数を加算し、その合計点数によって疾患活動性を評価します。

BILAGは、8つの臓器における病状において評価するものです。病状ごとの重みづけではなく、治療を必要とするかどうかに重きを置いて評価します。

健康関連QOL

SLEが患者さんの日常生活にどのような影響を与えているかを知ることは、患者さんのQOL(生活の質)を向上させるために大切なことです。

健康関連QOLを評価する際には、SF-36(Medical Outcomes Study Short Form 36)という指標がよく用いられます。病気や治療によって患者さんが感じる健康感(痛み、活力、心の状態)や毎日の仕事、家事、社会活動などへの影響を知るものです。

また、日本語版LupusPROも日常生活の健康評価においてよく用いられる指標です。それぞれの項目に設定されている点数の合計が低いほど、SLEによる生活への影響は小さく、スコアが高ければ、SLEによる生活への影響が大きいことを意味しています。

医師にご自身の症状や状況を伝えましょう

診断や検査などによってわかること以外に、患者さんご自身が感じる自覚症状や生活への影響について医師に伝えることは大変重要です。それらは、治療方法を検討する際の大切な情報になります。また、医師に自分の状況を具体的に理解してもらうことは、患者さんの心の負担の軽減にもつながります。特に症状については、「LupusPRO」を使って医師に伝えるのも一つの方法です。

【参考文献】

橋本博史:全身性エリテマトーデス臨床マニュアル第3版. 日本医事新報社. 2017.
Inoue M, et al. Lupus 2017;26:849-856.

【監修】

北海道大学大学院医学院・医学研究院 免疫・代謝内科学教室 教授 渥美 達也先生

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