このサイトは、SLE(全身性エリテマトーデス)
の患者さんに向けた情報サイトです

SLE基本情報

SLEとは

症状・臓器障害

  1. SmiLE.jp TOP
  2. SLE基本情報
  3. SLEとは/症状・臓器障害

SLEは全身の部位や臓器に慢性的な障害を起こしやすい疾患で、さまざまな症状があらわれます。症状やその組み合わせ、重症度などには個人差があります。

皮膚・粘膜症状、関節症状

多くの患者さんにみられる症状です。

皮膚・粘膜症状

紅斑

よくみられる典型的な症状は「蝶形紅斑(ちょうけいこうはん)」という、鼻から両頬にかけてあらわれる皮膚の赤み(紅斑)です。蝶が羽を広げたような形をしていることから、このように呼ばれます。日光(紫外線)や外的刺激を受けて、初期症状としてあらわれやすい症状です。

また「輪状紅斑(りんじょうこうはん)」の場合、紅斑とまわりの皮膚の境界が鮮明で、皮膚が厚くなり表面が乾燥したりかさぶたのようになることもあります。「円板状皮疹(えんばんじょうひしん)は、中央部分が円板状に盛り上がる発疹で、顔面や耳(外に張り出している部分)、指関節の背面などにみられます。

口腔粘膜潰瘍

口内に、炎症による赤みやただれ、白い盛り上がりなどが起こります。口内炎のような潰瘍ですが、ほとんどが痛みはありません。同じ症状は、鼻の粘膜や結膜(目の表面を覆う粘膜)にもみられることがあります。

日光過敏症

日光(紫外線)にさらされることで、皮膚に炎症(赤み)やかゆみ、発疹などが起きる症状です。日光過敏症がある場合は、できるだけ日光を避ける必要があります。

レイノー現象

寒さや刺激、感情的なストレスなどによって、皮膚の色が白色から紫色、そして赤色へと変化して元に戻るという現象です。手指に多くあらわれますが、足指や鼻、耳(外に張り出している部分)にもみられます。

その他

脱毛や蕁麻疹、しもやけのような紅斑、水ぶくれ、くぼみをともなう潰瘍、結節(しこり)などの症状があらわれることがあります。

関節症状

関節痛(炎)や筋痛は、SLE患者さんに多くあらわれる症状です。手指やひざの関節によくみられますが、ひじや股、足の関節にも起こります。

腎症状、精神・神経症状

よくみられる症状で、難治性であり生命予後にも影響する症状です。

腎症状(ループス腎炎)

ループス腎炎はSLEの初発症状の一つです。抗原(体内に侵入してきた異物)と抗体(体内に侵入してきた細菌やウイルスの特徴を覚え攻撃する役割を持つタンパク質)が結び付いた免疫複合体が、腎臓で血液をろ過する糸球体に沈着すると、炎症が起こります。ループス腎炎によって腎臓の機能が低下すると、最初は自覚症状がありませんが尿検査で異常がみられるようになります。さらに進行すると、足や顔などのむくみ、全身倦怠感、食欲不振があらわれたり、高血圧や体内の老廃物を排泄することができなくなる腎不全の状態をきたしたりします。

精神・神経症状

中枢神経や末梢神経に影響をおよぼし、さまざまな障害を起こすことがあります。うつ状態、躁うつ状態、幻覚・妄想、認知障害などの精神症状や、けいれん、脳梗塞、髄膜炎、脊髄炎などの神経症状がみられます。

心臓や肺の症状

頻度は高くありませんが、発症すると回復が難しいとされています。

心臓を覆う心外膜の炎症「心外膜炎」や、肺の胸膜の炎症「胸膜炎」が起こることがあります。これらを発症すると胸の痛み、動悸、息切れ(呼吸困難)などの症状があらわれる場合があります。また、「肺高血圧症」という、肺の血管の血圧が高まり、心臓に負担がかかる状態になることもあります。発症初期は症状があらわれにくく、進行すると動作時の呼吸困難や息切れ、疲れやすさなどを覚えるようになります。ごくまれに、「心筋炎」や「肺胞出血」などの重篤な臓器障害を引き起こす場合があります。

主な自覚症状
図:主な自覚症状

【参考文献】

橋本博史:全身性エリテマトーデス臨床マニュアル第3版. 日本医事新報社. 2017.

【監修】

北海道大学大学院医学院・医学研究院 免疫・代謝内科学教室 教授 渥美 達也先生

Page Top